ここでは、ダニがもたらす被害を、ダニの種類別にご案内します。
(1)家屋内固有種のダニによる被害
次のような症状が出てはいませんか?ダニは種類によって生息場所や人体に影響する症状が違います。
ダニの種類 |
被害・症状 |
生息場所 |
喘息、鼻炎、眼アレルギー |
屋内塵性ダニの代表種 一戸建住宅やビル内の畳み、カーペット、寝具等 |
アトピー性湿疹 |
吸入されアレルギー疾患の原因となる |
刺咬症 |
原毛取り扱い工場等で被害 |
不快症 |
チーズ、乾物等の保存食品 |
(2)迷入種のダニによる被害
ダニの被害は家の中だけではありません。近隣の施設や公園、植物等にも潜んでいるのです。
ダニの種類 |
被害・症状 |
生息場所 |
刺咬症 |
ねずみに寄生するダニで一般住宅、商業ビル、飲食店、病院など |
刺咬症 |
野鳥の多い公園、戸建て住宅、学校周辺のビル、工場内などで鳥の巣立った後で被害 |
刺咬症 |
観葉植物、一戸建住宅の庭、ビル内 |
刺咬症 |
ペットを飼っている住宅 |
刺咬症 |
板、柱、畳み等に起因、戸建て住宅居住用ビル内で被害 |
疥癬症 |
介護施設、老人ホーム、社宅等 |
ツツガムシ病 |
河原、山林原野など屋外で被害 |
多種類の病気の媒介、刺咬症 |
山林、原野等の屋外に多い |
不快症 |
郊外の建物外壁、ブロック塀 |
ダニの分類学的位置と種類
|
●動物は、界→門→綱→目→科→ 属→ 種に分類されます。 この分類学のどこに所属するか、種を調べることを「同定」するといいます。 ダニ目には知られているだけで1万種以上あり、これらは、胴部に存在する気門の有無や位置によって分類されております。 ですから専門家でも同定するのはなかなか困難です。 |
|
●ダニが形態的に昆虫と異なるのは、頭、胸、腹部の区別無く一体となって胴部を形成していることです。 体の前端に頭のように見えるのは、口器であって擬頭部と呼ばれます。 胴部には成虫で4対、幼虫で3対の脚があります。 |
|
●胴部の中ほどに気門があるダニ類を中気門類と呼びます。 この中にはニワトリに寄生するワクモ科があり、この科の中にねずみに寄生するイエダニ属があります。 |